全国レベルの学生(1)



このあいだ住友不動産の説明会に行って参りました。その時の内容はおいおいまとめるとして、会場でちょっと立ち聞きした会話。


学生A「どーいう業界見られてるんですか?」

学生B「なんか、Cさんできそうですよねwwwやっぱデベ中心?」

学生C「いやいや、そんなでもないですよ」

学生A「またまたwwwどうせもう内定とかもらってるんでしょwww」

学生C「んなわけないじゃないですかwww広く見てるかんじでwww」

学生B「なにその余裕の表情www」

学生A「俺分かったwwwCさん何か全国レベルのもの持ってますね!」

とりあえず誇張してみた。wwwとかは僕の悪意。ただ、実際のところこんなかんじで馴れ合ってましたし、三田という場所柄どうせ慶応経済の学部生だろうという偏見とかもあったり。ま、そんなことは本筋ではないんです。ここで気になったのはwwwの数でもなければ学生Cの優秀さでもない。よくわからんけど就活界隈に流布している「全国レベル」の学生について。

全国レベルと言われると、高校時代なら間違いなく部活で全国大会に出場したっていうイメージだよね。あとは、若干特殊な環境に身をおいてましたので、東大模試で名前載っちゃうみたいなのもあった。わりとシンプルだよね。これに対して、大学生になると人間の属性は爆発的に増加するように思います。それまでスポーツか勉強くらいしかなかったのに、サークルもバイトも星の数ほど。学生団体(サークルとの違いが未だに不明)やら起業経験やら、就活的なタームで言えばチャリで日本一周一人旅だってなぜか評価軸に入ってくる。

さて。そんななかで上述の「全国レベルのものを持ってる」学生ってのはどんな人物なんだろう。例えば正月、箱根駅伝の際にtwitterで(主に就活生の間で)話題になった猪俣選手。彼は間違いなく「全国レベル」の逸材だろう。体育会で全国優勝、しかも一般入試組、まあ納得。じゃああそこに出てた他の選手は?補欠の人は?正直僕から見たら同じだしアピールの仕方次第で「全国レベル」を印象づけることは可能だよね。箱根駅伝を目標にチーム一丸となって練習に励みました、的な。

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そして何より、大学生ってひとくくりにしてもやってることは本当に多様。高校野球の競技人口は結構なものだけど、大学野球なんて何人やってんの?ましてマイナースポーツだったら?これは研究に関しても同じ。論文投稿や学会での受賞なんかは、その規模や伝統で意味はいくらでも変わってくる。それこそビジコン優勝なにそれおいしいの状態ですし。

とまあ、ここまでウダウダ述べてきました。結局思うのは、企業側に自分を採用するきっかけ(言い訳)を提供できるかどうかが重要だっていう良くある結論。詰まるところ、人事の恣意的な意思決定プロレスが「全国レベル」というあたかも合理的な判断材料によって正当化される現象こそ本質なのではないかと。個人的に、人を見る目なんて言う定性的な議論には大した意味がないと信じているものですから。

続き→全国レベルの学生(2)

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