ブレイズメス1990



いやあ、死んでおりましたよ。まあ僕の忙しいアピールはいつものことなのですが、今日あたりから通常営業といきたいところです。学会の移動時間で読んでた本の紹介。


ブレイズメス1990

ブレイズメス1990


バチスタの原点を追ってついに海外へ!おなじみの大学病院を舞台にシリーズ中もっとも派手な手術が登場。富国モナコも絡み日本医療を考える小説はさらにエキサイト!「ブラックペアン」につづく第2弾

Amazonより

作者の海堂尊と言えば「チームバチスタの栄光」でデビューして以降、死ぬほど早い執筆ペースでなにやら壮大なドラマを書き綴っているお人。僕もかなり読んでるはずなんだけど、出版順ではないしかなり時間が空いたりしてるので最早収拾のつかない状態になっています。「あっ、この人どっかで出てきたけどどんな人だったっけ?」とりあえず海堂作品のチェックリストでも作ってみようかな。

シリーズタイトル既読
田口・白鳥シリーズ  
 チーム・バチスタの栄光
 ナイチンゲールの沈黙
 ジェネラル・ルージュの凱旋
 イノセント・ゲリラの祝祭
 アリアドネの弾丸 
その他の小説  
 螺鈿迷宮
 ブラックペアン1988
 夢見る黄金地球儀
 医学のたまご
 ジーン・ワルツ
 ひかりの剣
 極北クレイマー
 マドンナ・ヴェルデ
 ブレイズメス1990
 モルフェウスの領域 
 ナニワ・モンスター 
連載作品  
 極北ラプソディ 
 アクアマリンの神殿 
 スリジエセンター1991 

それにしても、まだデビュー数年でこんだけ書いているとは。連載も3つあるとか超人だろ。ちなみに、今作は初見でも結構楽しめる内容なんだけど、やっぱり登場人物のバックグラウンドや後日談を知っている方が深く読めるのかもね。世良という新人外科医の視点から天才心臓外科医・天城を中心とするダイナミックな展開が待っています。世良って「ブラックペアン1988」でも主役だった気がするけど、「極北クレイマー」にもラストで出てきたような。東医体サッカー部の有名人で、なんかわからんけど天性の何かを持っているらしい。よくある主人公属性ですね。

正直、医者の生活って小説やテレビで聞きかじる以外にはなかなか窺い知れないけど、この人の本にリアリティーがあるのならやっぱり旧態依然とした組織なのかな。悪いとこばっかに焦点を当ててるのかもしれないけど。ま、医者ってなんかすごく権威主義な気がして納得できたりもする。やっぱ、白い巨塔のノリですかねえ。

考えてみれば僕の友達にも医者になるやつらがわんさかいる訳ですけど、どいつもこいつも臨床とかやりたがってないんだよね。研究やりたいんだって。理?に行ける実力があったら数学でも素粒子でもやっておけばいいのに。偏差値だけで医学部選ぶとか、医学後進国日本(他の学問に比べれば)の現状をどう考えてるんだろう。その点で言えば、進振りで理?→理物ってのはアリだよな。

ただ、この小説の登場人物見たく外科なんて志望する人は所謂肉食系なのかもしれんね。普通に会社員やってるより個人の実力差が明らかになりやすいと思うから案外実力主義なのかなとも。それこそ天城みたく。自分の技術で人の命を救える職業だし、インフラなんか選んでるぬるい僕よりもよっぽど素晴らしい人間性をお持ちだと思います。この間の内定式に言って再確認したけど、やっぱインフラ行く奴らってどこか他力本願な言動が目立つんだよね。ちゃんとやっていけるかしら…

まあ、何はともあれ楽しい読書の時間でした。まだ読んでない本も、卒業するまでに読んでしまいたいところですね。

http://blog.with2.net/link.php?1090012

このエントリーをはてなブックマークに追加