東電に就職するってどうなの、ってはなし

また月曜日がやってきてしまいましたね。さてさて、先週4月1日は全国で入社式が行われたとのことです。余命1日、というか数時間というエントリで、当時の思いを書いていますが、なんというか拗らせているなぁ。そりゃ辞めるわ。
一方、研究室の卒業生たちは各々社会へ巣立っていき、修士2年生たちは目下就職活動真っ盛りです。ご苦労なことです。僕にとっては1日の日経暴落のほうがよっぽど一大事ですけども。

エイプリルフールの日経平均株価、意気揚々としていた新入社員の目から嘘みたいに光が消え去るように下落 -市況かぶ全力2階建-

そんじゃ本題。だいぶざっくりとこんなん頂きました。コメントに返信したんだけど、せっかくだしエントリにするわ。

  • いーる 2016/04/04 06:46

今あえて東京電力に就職することについて、どう思われます?東電へ進んだ知り合いの人たちはいますか?

コメントありがとうございます。東電には結構知り合いが多いです。一時期プロジェクトの関係で一緒に働いた人もいますし、同期や先輩・後輩にもいましたね。押し並べて仕事のできる、人の好い方々です。さて、今東京電力に就職することについては条件付きで「あり」と思っています。文理はいったん置いてお来ますが、理由は以下の3つです。

  • 依然として待遇はいい

ボーナスカットなどが取り上げられてはいましたが、福利厚生等は他の大手企業に比べてもかなりの高水準を保っているように聞いています。結婚して何人か子供産んで…なんて考えている人にとっては、このへんの福利厚生フル活用できれば悪くない選択肢でしょう。

  • 沈みゆく船であるからこそ

ご想像の通り、転職適齢期の若手はこぞって他社へ流れました。理系はさておき東電の事務系社員は元超高スペック学生たちですから、こんなこともできるわけですね。そして入ってくる新人は以前と比べて2・3ランクは落ちるという現状。採用担当の先輩と話した感触ですので間違いないかと思います。てことで、自分の力量に自信があるのであれば、社内で無双することも可能かもしれませんね。

  • エネルギー自由化

これが一番大きいです。今年から始まった電力自由化を皮切りにユーティリティの自由化が進みます。あわせて東電はカンパニー制を敷き、ジリ貧の小売部門と原発賠償の切り出しを行いました。大方の見立て通り今後エネルギー業界全体で再編が起こるでしょうが、東電のガス購買力等を考えるとメインプレーヤであり続けるのではないかと思うのです。一番の東電らしさを残すパワグリ・再編の主役F&Pあたりは事業としての面白みも大きく、在りし日の輝きを取り戻す可能性はあるかと思います。このあたりに行けるのであれば一考の価値ありです。
まぁここまで書いたものの、僕は頼まれたって東電に入社する気は起きないですね(誰からも頼まれないでしょうが)。エンジニアとしての興味という点でも、旧態依然とした社風にしても、もちろん世間体としても。って世間体はここ数年の社員には関係ないことですけどね。世の中、そんなことはお構いなしの客(東電では「需要家」と呼びますけれども)なんていくらでもいますし。こんなんでどうでしょう。