HSBCってなんだよ



外銀はGS以外どこにも応募していないわけですが、なんだか流れに取り残されるのも寂しいので、少しこの華やかな業界についても書いてみようと思います。僭越ながら。なんでMS(マイクロソフトじゃないよモルガン・スタンレーだよ)とかJPM(JPモルガンのことだそうです)とかML(メーリスじゃなくてメリルリンチね)じゃなくてHSBCなのかって?そんなの気分だよ気分。そもそもトップティアと呼ばれるような会社についてはみなさん僕なんかよりよっぽど知識がおありだろうと思いまして。

と言うのは嘘です。親戚に微妙に関連する企業に勤めてる人がいて、ちょっと話を聞いたことがあったから。その会社ってのはジャーディン・マセソンっていうんだけど、僕は知りませんでした。本国イギリスでは所謂総合商社的なポジションのようで、日本にもいろんなものを輸出しています。で、この会社かなり古くてHSBCはここの金融機関として興ったそうな。要は香港とかあの辺を植民地支配するための出先機関アヘン戦争の前後でも大活躍したんだとさ。まあ、こんな歴史の話はググれば出てくることだから置いとくとして、本題はこの古くさい英国企業における新卒の扱いについて。

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中央:ジャーディンハウス(本社) 左下:マンダリンホテル

イギリスの階級社会は日本じゃ考えられないくらい固定化してるわけだけど、パブリックスクールからオックスブリッジという典型的なパスを歩んできた上流階級の子息は当然幹部候補生です。彼らは入社するとすぐに部長クラスの人間に付き、マネージメントのためのトレーニングを受けます。本国と植民地(ここでは日本とします)ではスピードが異なるようですが5〜6年もすると部長に就任します。その後、徐々に売り上げの大きい部を担当しながら経験を積んでいきます。例えば比較的商いの大きい洋酒部門。ここは1000億円程度の売上があるわけですが、そんなところに30の若造が部長として就任したりするわけです。これって結局は1000億円企業の経営者になるってことだし(事実、この後洋酒部門は分離します)なんとまあ凄い世界でありますな。

てなわけで、ここまでジャーディンの話だったわけだけど、悲しいかなこのスタンスはHSBCでも変わらないというのが現実だそうです。そもそも、ちょっと(?)前までこれら2つの日本支社は所在地が同じで、かなり関係が深かったらしい。直にHSBCの話を聞いたわけじゃないから断言できないけど、欧州の企業はこのへんの階級意識が強いとのことで、本国人はどんどんステップアップします。もちろん"Noblesse Oblige"てのを旨に教育を受けているから、若いうちから所作がいちいち堂々としてるんだとさ。僕には真似できないわ、庶民の生まれなもので。ただ、トレーディングとかは実力がものをいう職種なんだろうから、日本人だからって一概に不利とは言えないのかもね。

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中央:HSBC本社ビル 右:マンダリンホテル (左:長江センタービル)

現在、本社は登記上はタックスヘブンに移っているものの依然として拠点は香港。ジャーディン本社やマンダリンホテルと同じ市街にあり、グループで都心を占拠しています。日本においても開国当初から関係が続いているといわれるくらいで、国内でも至るところでジャーディン(=HSBCロスチャイルド)との関係性に気づかされますよ。ネタとしてこのへんの知識を入れとくのも悪くないですかね。

ちなみに、写真はhttp://blogs.yahoo.co.jp/snhonkonより引用させていただきました。香港行きて〜

http://blog.with2.net/link.php?1090012

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