首都高速(技術職)の選考プロセス(2)

長いので記事を分割。後半です。

  • 3次(PI)

2次と同じような手順で予約。今回は1回の訪問で面接が2回あります。そろそろ佳境かな?それぞれの面接の前には例の若手社員からなんとも言えない励ましの言葉をかけられます。ま、それで落ち着く人もいるだろうから良心的な配慮なのかもしれないけど。
はじめはコワモテのおじさんが相手。家族構成に親の職業、どう考えても聞くべきでない項目を片っ端から聞いていきます。大学や高校のレベルについても言及されます。なんだかね。それ以外の内容は基本的に1次・2次の内容と同様。ちょっと圧迫気味な雰囲気を狙っている感じですかね。終始ムスっとした態度です。
続いて更に年配のおじさん。こちらはうってかわってフレンドリーな態度で面接します。アメとムチのつもりかわからんけど、明らかに役割を分担しているかんじがして面白いです。ちょっと技術よりな質問を受けたり(むしろそれまで研究内容とか一切聞かれません)して、最後にフェルミ推定そう、フェルミ推定です。まさかコンサルでの経験がこんなところで生きるとは思いませんでしたが、とにかく「今からちょっとしたテストやるよー」って言われます。問題は2つあって、最初はよくわからん図形配置系の性格診断みたいなやつ。深く考えてもしょうがないからとりあえずサクッと。続いて2つ目がフェルミ推定。お題は”都内のすべての高層ビルの窓ガラスを洗浄するとして、その費用はいくらか”というもの。うは、完全にgoogleの採用試験のパクりじゃねーか。シアトルを東京に変えただけってwwwもはやニヤニヤするのを抑えられない。究極に保守的な会社の面接で不釣合いなフェルミ推定、しかしその内容は完全に他社の後追い。ウケ狙いなのか?ツッコミ待ちなのか?この国のインフラに若干の不安を覚えつつ、「こんな面接もあるんですね!僕、びっくりです!」という体で回答。いやー横隔膜が痛かった。
面接が終わると若手社員と合流。面接の感想を聞かれ、窓ガラスの問題がちゃんとこたえられたか不安です(ションボリ)という演出。「あんな問題出されたらびっくりするよね。でも皆同じ条件だし心配しなくて大丈夫だよ」との答えを聞いて最早限界。あんな芸のない出題しといてどこが同じ条件なんだろう。腕試しにコンサル受ける奴くらいいるだろうと思うんだけど。

ここで耳寄りな情報。三井不動産の説明会で「日本橋の上にかかってる首都高をなくそう!」計画を聞いたので、首都高で質問してみました。苦い顔してたけど、ま50年スパンで考えればあり得る話ではあるよね。

  • 4次(筆記試験+意思確認)

3次の後、とりあえずテストセンターを受けるように言われます。十分に人を絞った後でやるテストセンター、どんな意義があるんだろう。最低限の学力を担保したいのか、それとも客観的なデータは多ければ多いほどよいという考え方なのか。加えて「首都高速が第一志望であるという意思を固めた方だけに次の選考をご案内します」とのこと。1次の時点から何度も確認されるんだけど、この時点では本当に深刻な顔して言ってくるから対応に困る。3月の時点で就活放棄するほどの会社かよと。ま、ずっと東京ってのは最高だけどね。
さてさて、4次はもはや形だけの筆記試験に役員との意思確認面接です。試験内容は技術士の1次試験程度。面接の方は3次までとさして変わりません。あっ、フェルミ推定はないよ。とにかく内定出したら必ず入社するかどうかを聞いてくるので「もちろん!」とだけ言っておきましょう。ここまできたら最後まで嘘をつき通すのが礼儀です。
ちなみに役員はみんな東大出身なんでしょうかねぇ、やたらと雑談が学歴の方向に偏ります。土木のあの先生とは一緒にプロジェクトやってるとか、あの助教の先生はうちから出向してるだとか、はいはいそうなんですねすごいですねとしか返しようのない話ばかり。役員だからなのか、もと公団のエリートだからなのか、はたまた東大出身だからなのか(たぶん全部だね)とってもプライドが高そうなんだよなー。
で、最後に承諾書(同意書?)的なものにサインして無事内定!この時点ではもう断れないよ、って言われるけど、もちろん道義的責任しかないから無問題です。では健闘を祈る。って今年はもう内定で終わってるか。少なくとも技術系の選考は電光石火ですからね。
前→首都高速(技術職)の選考プロセス(1)
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